Our special works of "JAWS DAYS 2016"
みなさまこんにちは。
かおぬきジャーナリストの赤塚です。
おかげさまでJAWS DAYSの後処理もある程度終わりが見えてきたので、今回の記録としてブログを書いてみたいと思います。
写真は撮影班の金春さんのデータを使わせていただいています。
まずは何と言っても大きな事故や問題もなく、なんとか無事に当日計画していた全ての予定を実施できました。
準備や運営に関わってくださった皆様、サポーター企業の皆様、そして参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。
当日お誕生日だったくまもんもよろこんでいます
数字的なものはこちらで、詳細は公式サイトをご覧ください。
* 総参加者数:約1,100名(事前受付:約1,000名、当日受付:約100名)
* DoorKeeper事前受付数:1,540名(2016/3/12 7:00AM集計)
今回のイベントは2010年からのコミュニティの積み重ねと、関係者全員で作り上げたものです。
スタッフの中にも初めて参加される方も多く、いろいろな意味でNext somethingなイベントだったのではないでしょうか。
巻き込みに感謝
真夏のある日、青森でのイベントの打ち上げ中に前代表の金春さんからそれとなく、かつ強引にお話をいただいた時、即Diveを決意して「やります」とお答えし、その場で関係各所に捕捉されました。
貴重な経験のチャンスを与えてくださった皆さんに感謝申し上げます。
総括
それぞれバラエティ豊かだったトラックはどれも今回のテーマ「Move up the next cloud」を想像を超えた斜め上から表現していて、登壇者・企画者の方々が細部までこだわり抜いて作り上げている思いがひしひしと伝わってきました。
蓋を開けてみないとわからないセッション
海外から韓国のユーザーグループの発表も
セッションによっては後ろから登壇者が全く見えないほどの立ち見の数で、100席ほどのトラックの倍と思われる方々が楽しそうに参加されていました。
それでもみなさんが内容を把握できたのは新しく導入されたレシーバのおかげで、人によっては電源スペースでザッピングしながら会話を楽しんでいる方もいました。
レシーバの活用は、これからの会場の設計を大きく変える可能性を感じました。
後ろのものすごい立ち見のセッションとザッピングしながら談笑する参加者たち
また今回はサポーター企業様を含めて初めて参加する方々も多く、AWSへの関心の高さとコミュニティの認知度が以前と比べて大きく変わってきたと感じました。
我々が好きなフェアでオープンなAWSカルチャーとコミュニティの魅力を、多くの方と共有できたのはとても嬉しいです。
これからも勉強会やMeetupでの体験を共有する中で、引き続き我々の想いが少しでも伝われば幸いです。
今年のメイン画像のデザインは岩手のやちよさん作です
早朝から準備を進めるスタッフ。これからみなさんをお迎えしますよ。
懇親会の準備は参加者も一緒にやります
JAWS DAYS 2016のコンセプトの決め方と具現化
少しイベントの裏側に触れていきたいと思います。
まずこのイベントのコアなビジョンとなるコンセプトについては、WebサイトのAboutにあるとおりです。
そのたの具体的な内容はコミュニティ内のドキュメントを一部抜粋しながらご紹介します。
テーマについては、コミュニティ内で募集して多数決で決定しています。
原案はこんな素朴な感じです。しかもはじめはだれが出したのかも知らないのですが、決まってから青森の立花さんの案だと聞きました。
Move up the next cloud
「サーバレスとかIoTとかこれまでとは違ったクラウドネイティブな活用へ的な意味で」
他には以下のような案があって、私の決意表明的な思いと上記の決定案をコアにしつつ、それぞれの想いを汲む形でイベントがどうありたいかを最終的にAboutに集約させました。
New era of the cloud
Community can change the world
The Next Generation
the sky beyond the clouds
コミュニティの部分にも言及しているのは、コミュニティに関わる一人一人が思い思いの貢献の仕方でスターになれるような運営にしたかったからです。
「私たちコミュニティも、新しいメンバーが集い、新しい支部が生まれ、それぞれが補完しあいながら個人個人の可能性を広げられるように変化し続けています。
JAWS DAYS 2016は、イベントに参加したその日から何かしたくてたまらなくなるような特別な出会いや学びができるスペシャルな1日です。」
打算なく無邪気に今一番興味あることにフォーカスして、スペシャルな仲間と誰もしたことのない、まだルールや評価軸すらないことを前だけ見て実現していく。
ふと気がついたらコミュニティが世の中を少し面白くしていたら楽しいです。
思い思いにセッションに参加する来場者たち
イベントの準備について
準備はほとんど9割以上がリモートで行われます
コミュニケーションはSlack、プロジェクト管理はBacklog、ドキュメントはGoogledocsで行います。
リモートなのはオープンかつフラットにすすめられるメリットがあり、どこに住んでいても同じように参加できます。
みなさんお忙しい方ばかりですし、夜間や早朝休日などでも非同期に参加できる形が望ましいです。
以前はFacebookのチャットを使っていたのですが、Slackになって全体のコミュニケーションの様子が簡単に見渡せるようになったので非常に助かりました。
当日朝のミーティングで初めて顔をあわせる方も多いです。
準備段階で一番大事なことの一つだと感じたのは、熱量を持った方々が納得性を持って事に臨むには、強力なリーダーシップの他に論理性や客観性も大事な点です。
強いモチベーションを持った方々に協力していただくにはいわゆる情と理の二軸が必要で、もしオフラインだけで特定の地域の方だけがかたまってしまうと、他の地域の方は参加のしようがなく、熱が冷める=コミュニティのコアが無くなるのではと思いました。
企画や登壇者の決め方
実際にテーマを企画に落とし込む段階は最もパワーが必要なフェーズの一つで、所属する企業や個人の都合ではなく、コミュニティのパラダイムで企画を行うのが大切になります。
コミュニティのパラダイムとは、普段みなさんが社内で上司やクライアントから求められている業務に対する社内での判断基準とは別の、個人として興味があることを責任持って実現したいと思うもう一つの新しい尺度です。
また、コミュニティでは情報はオープンで、ベンダーよりも数倍情報を持っている場合もあります。
利己的・ウソ・おおげさ・紛らわしいものは躊躇なくダメ出しされます。
企画に際しての指針
抜粋
・開催テーマ「Move Up the Next Cloud」を体感できること
日常に帰っても何かしたくてたまらなくなるような、普段できない特別な出会いや学びができること
・参考: http://jawsdays2016.jaws-ug.jp/archives/40
・全国イベントを意識すること
トラックオーナーや企画者の役割
トラックオーナーとは、「センタートラック」や「ユーザートラック」など、テーマに別れた会場「トラック」の企画や登壇者を取りまとめるグループです。
良い企画は無邪気に興味があることを出し、お話しして欲しい人に直接交友がなくてもコミュニティのネットワークを通じて登壇してもらうので、結果として企画者も得られるものが大きいです。
反対に、参加者のメリットがない一方的なコマーシャル目的の発表は一番冷めますし、コミュニティをとおして熱狂的なファンを得るのとは真逆のリスクにもなるのでオススメしません。
企画時に気をつけること
抜粋
多くの参加者の来場が期待できるイベントでは、たくさんの方が登壇したいと思っています。参加者目線でフェアな選定を心がけましょう。
特に企画者が自ら企画・登壇する場合は、企画上本当に必要なキャスティングか客観的に判断しましょう。
登壇者に偏りがある場合はオーガナイザーから調整をお願いいたします。
ニーズのあるセッションはパンダも見にくる
伝統のAWSかるたも
AWS麻雀!
AWS のSAさんに直接質問できるブースも!
登壇者への橋渡
抜粋
企画への参加を通じて新しい出会いや学びを共有しましょう
・初めての方も含めて複数人で運営の経験を共有しましょう
・トラック内でのアイデア出し
(トラックオーナーの経験者は、)自分の分野や交友関係にとらわれず、広くアイデアが出るようにサポートをお願いいたします
コミュニティらしくリスクをとってクリエイティブなアイデアを出しましょう
企画を通じて普段できない出会いができるのも運営の楽しみです。 また、好きなことをするには時にリスクをとる必要もあります。無難な内容なら我々が改めて貴重なイベントの場で再現する必要はないでしょう。
サポーターシップ
先立つものがなければイベントは行えませんが、以下の二つが揃わないとイベント自体の軸がなくなってしまいます。
企業にとっても納得性のあるメリットを出せる(判断するのはコミュニティに近い方ではないので客観的に見ても合意が得られること。企業は財布ではない。)
我々の実現したいビジョンにご賛同いただけるように熱意を持ってご説明し、必ず合意を得る
ランチタイムサポーターとの交流
サポーターシップの目的
抜粋
JAWS DAYS 2016のサポーターシップは、ただお金を出すのみの形ではなく、サポーター企業様自身がイベントへの参加を通じて参加者とのより良い接点を増やし、コミュニティへの貢献を通じたファンの獲得など、エンゲージメントの向上を目的としています。
これまでコミュニティは個人の勉強の場として機能してきましたが、我々は、コミュニティは企業も一緒に勉強する場になると信じています。
コミュニティを応援することで個人のスキルアップだけでなく、企業の皆様にもその成果がリターンされる世界を作りたいと考えています。
そのためには、企業の皆様のコミュニティへの貢献が不可欠です。
これは我々の中で一貫していて、建前ではなく本気です。
サポーター企業の皆様もコミュニティと一緒に運営
特に、企業にとってコミュニティは「市場」ではなく、個人と同じく貢献を通じて信頼を得る場と考えますので、もし今後多くの方にご参加いただけるようになった場合には、我々の想いをより多くの方にお伝えできるチャンスとして生かしていければ嬉しいです。
コミュニティは無邪気な熱量でできている
我々が一番パワーが必要で多くの方にご協力いただきたい準備段階の時期にお手伝いいただけるのは心から嬉しいです。
ありがとうございます!
ascii.jp
最後に、感想とこれから
1,000人のコミュニティイベントは私にとって異次元で本当に刺激的な経験で、JAWS DAYSの実行委員長は一生に一度の経験だと思って懸命に取り組みました。
周りの方からは、去年と同じ会場なのと、我々自体が大きなイベントに慣れてきたため、無難にこなそうと思えば可能なだけに、今年のイベントを充実させるのは難しいと強くアドバイスをいただいていました。
こんなアドバイスがなければ、私個人としてのストレッチもしなかったと思います。
私は1回目のJAWS FESTAから全国イベントの運営に参加させていただいていて、JAWS FESTA 2014の実行委員長が決まった時に、経験を積むために関西での大きなイベントでコアの運営メンバーをさせてもらえたりと、幸運にもコミュニティとの関わりから得るものが多かったので、これからまたコミュニティの一員として、また新しいチャレンジで皆さんに少しでも恩返しができれば幸いです。
ありがとうございました!
今年のJAWS FESTAは名古屋です!詳しい情報はSNSで公開しますのでぜひフォローを!
https://www.facebook.com/JawsFesta/
おわり