赤塚農園の農事日誌#1
ついに畑を借りました。
東北に来て、何か都内ではできないことをしたいと漠然と考えていたところ、仙台高等専門学校でITを活用したスマート市民農園のモニター利用の募集があり、即申込みしてしまいました。
自分の体を作る作物を自分の手で作れる場所があるって素晴らしいです。
都内でできなかったことって意外と多くて、例えば自宅でコーヒー焙煎(煙がすごい)、羊などでっかいペットを飼う、ドローンを気まぐれに飛ばす(広い田んぼで)、庶民が車を何台も持つ(3台ぐらい当たり前。軽トラだけど。)、DIYしまくるなどなど、望めば工夫次第でわりと色んなことが可能です。
スマート市民農園とは、世代を超えて農業を楽しむ人たちの情報共有や遠隔地から畑の状況をモニタリングできるようITでサポートする仕組みを提供するもので、まずは農地やWebシステム、センサーデバイスのモニター利用者を限定的に募集していたものです。
畑は家の周りにもたくさんあるのですが、今回特に自分をモチベートするきっかけは以下だったと思います。
以前から興味があった農業ITについて実際にフィールドに出て、何が本当に必要なのかを確かめたい。
仙台高専の農園はうちからメチャ遠いので、なにかしらITの力を借りないと困ることになる。
また、ある知り合いが以前「農業はシーズンがあるので、一生に学べる機会はとても少ない。だから今やるしかない!」と話していたのが印象的で、確かに一度先延ばしにしたらまた来年までチャンスは来ないし、そもそも次にチャンスが来るなんて保証はどこにもないんですよね。
ということで赤塚農園スタート
もともと田舎育ちで、トラクターやコンバインにも乗ったことがありますし、祖母の野良仕事のじゃま手伝いをして育ったのでなんとなくできるつもりでいましたが、いざ真っさらな畑を目の前にすると何をしていいのか全くわかりませんでした。。
スーパー師匠の女川さん
スマート市民農園プロジェクトにはアグリフューチャーの女川さんもご協力されていて、畑や設備の準備から我々利用者のサポートまでされています。
実は女川さんには以前、2014年9月に仙台で行ったJAWS FESTA 2014で「農業とIT」についてお話しいただき、大変お世話になりました。
農業×ITに興味のある方はぜひASCII.jpさんの記事をごらんください。
そして師匠からご指導
明日のためにその1、肥料をまくべし
諸々の肥料を撒いていきます。土壌の要素としてはチッソ・リンサン・カリが三大要素としてあって、それぞれ葉っぱを作るものや実を作るもので、必要なバランスがことなるとのこと。
土壌検査によって必要な要素の割合を計算して、農地に必要な分量の肥料を追加していくそうです。
ばーちゃんそんなことしてたかな。。
ちなみに、水田の場合は水が周辺の山や大気中のチッソなどを運んでくるため、何十年と連作しても大丈夫とのこと。ふーむ。
明日のためにその2、耕すべし
鍬で耕すのかなと思いきや、いきなりのマシン投入です。
これは楽ですね!
そして一往復したところでトラクター投入!
さっきのはなんだったのかと思うほどあっという間に耕し完了です。
ただこのトラクターが思ったよりも複雑で、アクセルレバーやスピードギア、耕し用のロータリーのギアやクラッチ、ブレーキペダルなど、全力でアナログな男らしい作りになっています。
子供のころにお手伝いで乗った感覚とは全く違っておっかなびっくりで、わずか10mほどの道のりをなんとか走破しました。。
明日のためにその3、苗を植えるべし
師匠が準備してくれていた苗をポスポスと植えていきます。
植えたのは、水菜とサニーレタスとザーサイ。
ザーサイって植えるんだ!などと普通に感心して家族に話したところ、一番欲しかったらしく、量が少ないとクレームを受けました。。
なお、参加する前に、畝(うね)ってどうするのかなーと心配していたのですが、今回は不要とのこと。
明日のためにその4、種を蒔くべし
次の農機具の投入です。植えたのはホウレンソウ。
こちらは種を蒔くための播種機(はしゅき)と呼ばれるマシンで、校庭に白線を引くヤツとやや似た形をしています。
石灰の代わりに種をザーッといれて、畑の上をコロコロ進むといい感じに種を植えて土をかぶせてくれます。
明日のためにその5、水をやるべし
最後に水をしっかりあげて完了です。
どのくらい撒くかというと、土が水でヒタヒタになる感じまでしっかり撒きます。
途中で土を削って見せていただいたところ、表面にしか水分がなくて中の方はカラカラでした。
水って大事!
まとめ
まずはITというよりもちゃんと作物を作るところからですね。
野外でセンサーを使うとなると、東北では寒すぎたり、結露で壊れたり電源供給の問題もあったりしますので、その辺も想像しながらボチボチやっていきたいと思います。
ではまた。