わにる.jp勉強会「CMSの最新情報を探る」参加レポート
こんにちは、山形は天気予報に雪マークが見え隠れするようになってきました!
今年はデスクの下に「メトロ フットヒーター」を置いたので、ポカポカで作業できそうです〜〜。
さて今回は「CMSの最新情報を探る」というお題で、日頃使っているプロダクトから離れた視点でCMSを見直す機会を頂きました。
私はインストールと設定ぐらいしかやりませんが...
あ、「わにる.jp」は山形で活動しているWEBエンジニアのコミュニティーです。
わにる=「人見知りする」みたいな意味らしいのですが、私の好きなエンジニア像と非常に重なりますね〜。
では、レポートです!
■ CMSの最新情報を探る:マン・クリエイト 石川さん
まずは石川さんからキーノート的な感じで、CMSの広い動向についてのお話でした。
各プロダクトのシェアについて
なんだかんだでWPがデファクトなようです。
参考:http://www.cmscrawler.com/tool/
※ ヘッダー情報だけの集計なので、Jimdoみたいなところはピックアップされてないかもしれないです。
CMSの最新バージョンについて
★WordPress:3.7.1
今回強化された点
- マイナーバージョンアップの自動化
- パスワードメーカーの強化
- より関連性の高い検索結果の表示
- 翻訳ファイルの自動更新(国際化対応)
セキュリティーや運用に対してシステム側ができることが広まって、より使いやすくなっています。
こういう改善のスピード感は、コミュニティーの活発さと層の厚さを感じますね。
まさにOSSといった感じです。
★Movable Type:6
【デモ】SixApartのごはんレシピ
約4年ぶりになるメジャーバージョンアップで、ライセンス体系が大きく変わったとのこと。
- クラウド版(PaaS)
- ソフトウェア版(ライセンス版:クラウド版と中身は同じ)
- オープンソース版5からアップデート無し
ライセンス一覧:http://www.sixapart.jp/movabletype/license/
関連ニュース:http://www.rbbtoday.com/article/2013/07/10/109881.html
Movable Type6の特徴
- API機能の強化
記事の読み書きなどがREST/JSONでできる「Data API」
GoogleAnariticsの解析データをグラフ生成する「Chart API」
上記APIをスマートフォンから使える「Loupe(ルーペ)」ウェブアプリの利用が可能
- メッセージセンター機能
- 非公開日時指定機能の追加
- ソフトウェア版の値下げ(12,6000円ー>94,500円)
などなど...
クラウド版の提供があるので、サーバーやCMSの運用を考える必要がなくなる点は大きいです。
月額約1万円〜の価格は、導入する側よって見方の違うところでしょうね。
★a-blog cms
http://www.a-blogcms.jp/
石川さんオススメのa-blog cmsは、名古屋のアップルップル社が提供されています。
特徴
- 開発・運営がラク
- 機能がモジュール化されている
- バナー登録機能が豊富
- サポートが手厚い
- 静的サイトからの導入がしやすい
- カスタムフィールド
- フォームが標準搭載
- Javascriptライブラリが豊富(アコーディオンとかスライドショーみたいな
そのた、端末ごとの表示切り替えができる
ライセンス体系
- liteライセンス 1user 1blog:無料
- ベースライセンス 5user:52,500円
- 無制限ユーザーライセンス:210,000円
a-blog cmsはワールドワイドなプロダクトに比べると情報量は少ないとのことですが、JAWS-UGで紹介されていたりと、これから注目のプロダクトになるのではないでしょうか。
CMSは何を基準に選択するか(オープンソース版?・ライセンス版?)
トラブル発生時に対応がすぐにできるか
クライアントが使いやすいか(使いにくいと更新されない)
価格や機能一覧での比較だけでなく、運営面でストレスが無いことが大事だとお話しされていました。
当たり前に聞こえますが、ユーザーが制作者を選ぶ際に、大事なポイントになるのではないかと思います。
その他、ブログやCMSの紹介
- KOKEN:http://koken.me/
- kirby:http://getkirby.com/
- OCTOPRESS:http://octpress.org/
- ghost:https://ghost.org/features/
■ Jimdoの紹介:Gazi工房 赤井さん
今回大注目のJimdoネタです!
サイト作成の簡単さは言うまでもなく、制作側がどうやってビジネスにしているのか大変参考になる内容でした。
Jimdoの特徴
- 無料ではじめられる
- サイトの編集がラク(画面をクリックして簡単に編集できる)
- 学習コストが低い
- スマートフォン対応・EC対応(有償)も可
Jimdo(ジンドゥー)とは? - Jimdo 日本語マニュアルサイト
みんなのビジネスオンライン(以下みんビズ)の紹介
みんビズはGoogle・KDDIなどが提供するビジネス向けとしてJimdoを提供しているサービスです。
Jimdo本体にもビジネスプランがありますが、価格的にはみんビズの方がお得とのこと。
ポイントとしては、Jimdo Freeからみんビズへデータ移行できない点、.jpドメインが無料で取得可能だし、ビジネス目的で利用するならみんビズのほうがいいとご説明されていました。
参考2:みんビズとJimdoの違い
みんビズの特徴
- 料金内で.jpドメインが無料で取得できる
- 初年度無料
- 業種用のテンプレート
- ECまでできる
制作者がどこに絡むか
Jimdoの第一印象は、「仕事が無くなってしまうかもしれない」だったそうです。
ただ、以下の部分は知識が無いと難しく、一般の方が作るとぐちゃぐちゃになってしまう部分とのことで、サイトの作成だけでなく、リニューアルのような形でお任せ頂いていると説明されていました。
- ナビゲーションの設計
- マークアップ
- デザイン
- メインビジュアル
- WEBライティング
最後に導入事例として、ご年配でパソコン操作がニガテなお客様が、「これならオレでもできる!楽しい!」と評価を受けたところは、このプロダクトの素晴らしさを物語っていると感じました。
技術の進歩で誰でもカンタンにサイトを作れるようになっていますが、プロが作ったサイトとそうでないものは歴然の違いがありますので、そこのところを任せてもらえるかが、これからのベンダーとしての生死の分かれ道のような感じがしました。
ベンダーとしても信頼を得る為の努力は欠かせませんね。
■ Google Analyticsの最新情報とCMSサイトへの導入:シンセリティ 齋藤さん
今回は本題の前に、イノベーション東北の紹介をされていました。
イノベーション東北
一般社団法人 RCF 復興支援チーム:http://rcf311.com/
以下上記サイトからのコピペ。
Google が中心となり、一般社団法人 RCF 復興支援チームや東北各地域に根づいた現地コーディネーターと連携して運営します。
今のところメンバーは都内の方がほとんどで、実際に現地に行ける方は少ないそうです。
支援の仕方はいろいろあると思いますが、GoogleAppsなどのプラットフォームを活用してプロジェクトを支援することに興味があれば、ぜひ現地の企業と協力し合ってみてはいかがでしょうか。
Google Analyticsの話
トラッキングコードなどの具体的なお話を詳しくして下さいました。
以下はサマリーですが、詳しくはぜひスライドをご覧ください。
資料:Google Analyticsの最新情報とCMSサイトへの導入
Amazon S3で配布されてます〜
Universal Analyticsと現行版について
トラッキングコードの配置場所
より正確なデータを取る為に</body>の直前にしてね(Developersに記載あり)
WPでのトラッキングコードの配置方法
プラグインでやる方法と、ソースコードに直接書く方法では、後者の方が推奨
※プラグインだと変更されるかもしれないので(そりゃそうだ)
関係者を区別するユーザー定義の実装
Google ウェブマスター ツールで「外部からの不自然なリンク」のエラーが出た時の対処
無料のディレクトリ登録など、問題のあるリンクを削除して、Googleに申請する
中古ドメインも注意
その他リンクの否認機能などの紹介
ホームページを計測せずに運営している事業者さんははかなり多いので、このGoogleアナリティクスについては改めて勉強会を企画させてもらうようにお願いしました。
ぜひ沢山の方に活用して頂いて、WEBの価値を感じて頂きたいですね〜。
■ 超高速 WordPress AMI 網元のデモ:JAWS-UG山形 赤塚
Evernoteのプレゼン機能を使ってみたかったので、今回スライドはありません。
「やっぱWEBで公開できないと意味ないじゃん」と後で気がつきました。。
Evernoteもブログでのシェア機能はあるんですけど、ノート単位なのでイマイチですね。
AWSのMerketplace入りした網元の紹介とデモ
AWS + Nginx + WordPress - 超高速 WordPress AMI 網元
網元はAWS環境に非常にカンタンにWordPressをセットアップするためのマシンイメージです。
使うにはAWSのアカウントがあればOKで、説明に従ってボタンをポチポチして行けば、高性能な環境があっという間にできてしまうのが魅力です。
また、同じサーバーに複数のWordPressをインストールしたい場合、ターミナルからwp-setupコマンドでバーチャルホストを一発で追加できるのはいいです!
これだけ(10秒ぐらいでできます)↓↓↓
StaticPressの紹介
StaticPressは、WordPressで作成したサイトを静的なHTMLとして指定したサーバーに出力できるプラグインです。
これを使えばWordPressには一般の閲覧者をアクセスさせず、静的なHTMLのサイトにだけアクセスを許すなどのような事がカンタンにできます。
オマケに、AWS上のWordPress環境は使う時だけ起動すればいいので、サーバ一台にかかるコストは極めて限定的になります。
さぁ、恥ずかしがらずにもっとケチになろう!
容量1GB当たり約10円でホスティングできるAmazon S3と組み合わせるなどのハンズオンはJAWS-UGでやって行きますので、ぜひご参加くださいね!
お伝えしたかったことは以下の2点です。
- 網元最高!
- CMSとシステムをうまく組み合わせることで、費用を抑えつつセキュリティーを高めることができる
次回のわにるは、忘年会として12月初旬にLT大会の予定です!
県外の方もぜひネタを持ってご参加ください〜〜
ありがとうございました。